私たちは、心の不調と身体の不調を切り離しては考えません。消化器疾患や腹痛といった身体の症状に悩む患者様を内科医として診続ける中で、“身体の病気が見当たらないのに不調が続く”というケースの裏に、心の問題が隠れていることを多く目にしてきました。心と身体は切っても切れない関係——私たちはその両面に寄り添う、総合的な診療を大切にしています。

症状の緩和のために薬が必要になることもありますが、私たちの最終ゴールは“薬に頼らない、心と身体が本来の力を取り戻すこと”です。そのため、対話やカウンセリング、生活リズムの見直しなど非薬物療法を重視し、心の底からの回復を支援していきます。

診察を行う医師のみならず、看護師、公認心理師がチームで関わります。
こうした専門家たちが「患者様とともに」成長しながら、よりよい医療を提供することを目指しています。

私たちの医療の目標は、単に「病気を治す」ことにとどまりません。心の不調に向き合いながら、自分自身と向き合い、新しい習慣を積み重ね、前向きな日々を目指すプロセスとして捉えています。スポーツや楽器の練習と同じように、少しずつ継続することで、心の柔軟性や安定を培っていく——それこそが、本質的な回復への道だと信じています。